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ブルックリンマシーンワークスV4のスゴイところ7つ

ギャングスタV4のホイールやハンドルカスタム例 Brooklyn Machine Works
ギャングスタV4のホイールやハンドルカスタム例
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ブルックリンマシーンワークス 2019年発売バージョン4トランスブラック
ブルックリンマシーンワークス 2019年発売バージョン4 【トランスブラック】  Sサイズ

もくじ

  1. さくっとおさらい ブルックリンマシーンワークスってどんなピストバイク?
  2. ギャングスタV4の大きな特徴
  3. ここがすごい!進化したブルックリンギャングスタV4のスゴいポイント7つ!
  4. ここが惜しい!残念なところ
  5. ここは気を付けよう 注意点

さくっとおさらいブルックリンマシーンワークスってどんなピストバイク?

過去のブルックリンマシーンワークス ギャングスタシリーズ
過去のブルックリンマシーンワークス ギャングスタシリーズ  手前のグリーンのみバージョン2

街乗りに最適化されたピストである

他のピストバイクブランド圧倒的な違い、それは「ストリート」から生まれたのピストバイクであること。一般的なピストバイクはトラック競技、つまりスピード重視のスポーツである競輪のように、きれいに舗装された路面を走ることを目的としている。こちらでも述べたように、ブルックリンマシーンワークスはNew Yorkのメッセンジャーがストリートでいかに効率良く速く走れるか。を基準にしてJoe Avedisianが生み出したピストだ。
よって、スピードだけでなく、長時間の乗り心地を左右する姿勢、いかなる路面の状況でもクイックに動けること、どれだけハードに使っても壊れにくい頑丈さ、その全てを追求したのがブルックリンマシーンワークスなのだ。

Sサイズのスローピングがギャングスタらしい

Sサイズ=小柄な人向け、というわけではない。Sサイズはいわばブルックリンマシーンワークスらしさとも言える、街乗りに最適化されたジオメトリなのだ。その理由についてはこちらのページでも詳しく解説している。

ギャングスタV4シリーズの大きな特徴

ブルックリンマシーンワークスギャングスタV4 トランスブラック
ブルックリンマシーンワークスギャングスタV4 【トランスブラック】  Sサイズ

ブルックリンマシーンワークスギャングスタシリーズの真骨頂「ブレードパイプ」

パイプを潰したようなブレード形状のパイプ。これはブルックリンマシーンワークスのアイデンティティである。ブレードパイプは縦方向の衝撃に強い。さらに薄いパイプであるゆえ空気抵抗も軽減される。ブレードパイプが採用されているのは過去のV1からV3と同様3か所だ。

ギャングスタV4のブレードパイプ箇所 フロントフォーク、チェーンステー、シートステー
ギャングスタV4のブレードパイプ箇所

ちなみに、ピストバイクのホイールカスタムの中でも人気のエアロスポーク。このブレードパイプとフォルムが似ているので、 上記写真のように ギャングスタと合わせるとさらにカッチョよい!

ギャングスタV4にエアロスポークカスタム
ギャングスタV4にエアロスポークカスタム

ブルックリンマシーンワークスらしい「2段肩」のフォーククラウン

ブルックリンマシーンワークスギャングスタV4のフォーククラウン
ブルックリンマシーンワークスギャングスタV4のフォーククラウン

これもV1からV3同様、フォーククラウンに2段肩が採用されている。ブレードパイプとともに2段肩のフォーククラウンもブルックリンマシーンワークスらしいアイデンティティだ。2枚構造であることから強度があり、なによりもこのイカついビジュアルのカッコよさはブルックリンファンにはたまらないのだ。

完全台湾製になったV4

V1からV3の特徴はこのページを参照してほしい。V3の登場から約2年満を持して登場したV4は、全てのパーツと組立が台湾製となった。ブルックリンマシーンワークスのアイデンティティを完璧といってもいいほど再現させた台湾の加工技術はかなり高いものだと評価できる。
Joeの完全監修のもと、プロトタイプの承認を得て製造され、ギャングスタシリーズの特徴を後傾しながらもあらゆる進化がある。そのひとつひとつを見ていこう。
※V3は生産台数が少なく日本でほとんど売られていないため、日本で目にすることはないだろう。

ブルックリンマシーンワークスギャングスタV1を作るJoeとフレーム
ギャングスタV1を作るJoeとフレーム

ちなみに最も希少価値が高いのはV1の初期の生産のものだ。Joe本人がアメリカのブルックリンの工房で手作りしたフレームだ。状態の良い中古でも20万はくだらないだろう。

ここがすごい!進化したブルックリンギャングスタV4のスゴいポイント7つ!

Vブレーキが前後に付けられる

過去のギャングスタはブレーキが付けられなかった。日本の交通ルールではブレーキの取り付けが必須であるゆえ、これは大きな進化だ。
Vブレーキは一般的に使われるプルブレーキよりも軽い力でブレーキがかけられ、オフロード走行時の泥付きも減る。

Vブレーキとプルブレーキの比較
Vブレーキとプルブレーキの比較

ブレーキのアウターのガイドがトップチューブ下に添わせられ、ビジュアル的にもまとまりやすいように配慮されている。

ギャングスタV4 ブレーキのアウターガイド
ギャングスタV4 ブレーキのアウターガイド

さらに特筆すべきはシートステー上部にブリッジと呼ばれる補強が付いていることだ。これはV1とV3にはなかった点であり、後ろブレーキに対する補強の役割がある。

ギャングスタV4のシートステー補強ブリッジ
ギャングスタV4のシートステー補強ブリッジ

ちなみに、ブレーキ無し派のピスト乗りがブレーキを取り外して乗りたい時に、ブレーキの台座の出っ張りが目立たないよう配慮されている。

ブレーキありと無しの比較
ブレーキありと無しの比較

ブルックリンギャングスタは太いタイヤの装着も可能になった

街乗りに特化したギャングスタシリーズとはいえ、近年オフロードを走るピスト乗りが増えてきた。そんな要望に応えたのだろう。MAX45mm程度までの太いタイヤがが装着できる。つまり舗装されたオンロードであれ砂利道のオフロードであれ、道を選ばず乗れる選択肢が増えたのだ。

ちなみに、ギャングスタシリーズはトリック車※であると勘違いされることが多い。そもそも街乗りのしやすさを追求することで生まれた快適さがトリックのしやすさにつながり、2000年代のトリックブームでトリック車として乗られることが多くなったことが背景としてある。

ブルックリンマシーンワークスでトリック向けに販売されたのがランチパットで、より強度をつけるためのガジェットが装備されている。

※トリックをすることに適した自転車。トリ車とも言う。

ブルックリンマシーンワークス ランチパットのELEMENTコラボモデル
ランチパットのELEMENTコラボモデルを持つPharrell Williams

バテットパイプ採用でフレームの軽量化を実現!

自転車を軽くする。つまりその大部分の重量を占める金属パイプを軽量化するには、金属素材の選定や加工など様々な方法がある。ブルックリンギャングスタV4ではバテットパイプが採用され圧倒的に軽量化されたのだ。

バテットパイプとはパイプの先端部は厚く、中央部は薄く、というようにパイプの内径を変えたパイプのことだ。当然先端も中央も同じ均一の厚みのパイプの方が製造しやすいのは言うまでもないだろう。

バテッドパイプの特徴
バテッドパイプの特徴

ギャングスタV4ではトップチューブ、ダウンチューブにこのバテットパイプを採用。過去のシリーズより格段軽くなることでスピードとクイック感をより感じられるようになった。

セットバックしたシートポスト、さらにシートチューブ27.2mmで汎用性が高くなった

過去シリーズはストレートなシートポスト。今回セットバックになったことで、より自分の身体や乗り方に合った前後調整の幅が広がった。セットバックの場合、スピード重視よりも前傾姿勢を控えめにしたいわゆる「ゆる乗り」タイプに変化させたり、トリックしやすく位置に調整することができる。

V4以前のシートポストとの比較
V4以前のシートポストとの比較

ちなみに過去のギャングスタシリーズV1からV3のシートチューブは29.8mmという超特殊サイズ。ブルックリンの純正以外にはTHOMSON社しかシートポストのチョイスが無かった。あくまでも推測だが、ブルックリンマシーンワークスは元来BMXを製造していたため、V1からV3製造当時の生産面やコストの関係で29.8mmというサイズになったのではないかと考える。

金属フェチにはたまらない「焼きムラ」のトランスブラック

ギャングスタV4トランスブラックの溶接焼きムラの美しさ
ギャングスタV4トランスブラックの溶接焼きムラ

ギャングスタV4シリーズのカラー展開はオレンジ、ブラック、トランスブラックの3色。この中でもトランスブラックは金属フェチにはたまらない溶接の焼きムラがビジュアル的にも美しい。金属の素地や溶接部分を生かし自然光や室内光でも表情の変化を見せてくれる。

ちなみに、試作段階のプロトタイプのトランスブラックを見たが、もう少し黒っぽい印象であった。量産ではクリア感が上がりより金属感がうかがえる仕上がりになったと思う。

ロゴ付きのステムとバーエンドはそのまま踏襲

ブルックリンマシンワークスらしさが光るディテールポイントは、角ばった短めのステムとハンドルの先端につけるバーエンドだ。

ギャングスタV4のロゴ入りステムやヘッドパーツ、バーエンド
ギャングスタV4のロゴ入りステムやヘッドパーツ、バーエンド

これだけの内容でこの価格!コスパの高さ

これらの進化を遂げたブルックリンマシーンワークスギャングスタV4。これがV1フレームのほぼ半額!の16.5万(税抜)というのは驚きだ。完全台湾製造に切り替えたことでキングオブストリートピストとしての性能を保ちつつ安さを手に入れたのだ。

ギャングスタV4のホイールやハンドルカスタム例
ギャングスタV4のホイールやハンドルカスタムの例 すべてSサイズ

ここが惜しい!残念なところ

ボトルゲージのダボ孔は必要ないなぁ

海外では水筒を装着できるボトルゲージが人気だ。しかし日本でボトルゲージを付けるのはメッセンジャーぐらいであろう。このダボ孔が無ければよりパイプがシンプルになり美しさも増すのにな。

完成品はコスパの高さとパーツのバランスに課題あり

フレームや全体ビジュアルに関しては太鼓判を押したい。しかし一番コストのかかるフレームへこだわりを盛り込んだ分、サドルやペダルは「使い慣れたものにカスタムしちゃうから大丈夫」とはいえど、コストをかけられなかった。というのが分かるレベルの代物だ。

ここは気を付けよう 注意点

シートクランプの向き

一般的に止めねじはリア側にくるが、ギャングスタV4はフロント側。よく間違えて付けている人(自転車屋)がいるので要注意。シートチューブの切り込み位置に合わせて取り付けよう。

ギャングスタV4のシートクランプ
シートクランプの向きに気を付けよう

フットブレーキはあまりおすすめ出来ない

坂道などで後輪のブレーキ後ろに足を添えてタイヤを足でブレーキをかけるフットブレーキというトリックがある。ギャングスタV4のVブレーキは非常に軽い力でかけられる反面、ブレーキケーブルがむき出しになっており繊細な作りだ。ここにフットブレーキ時に足が当たることで、片引き(※1)を起こしやすくなる可能性が高い。ブレーキに足が全く触れずにフットブレーキをかけるのは至難の業だろう。

ちなみに、Vブレーキの後ろ、つまりフットブレーキ時に足があたるところにブースター(※2)といわれる補強板を取り付けることで、足がブレーキに直接当たらないようにすることもできるが、ブルックリンマシーンワークス純正のブースターは販売されていない。ぜひ商品化してほしいなぁ。

※1片引き:ブレーキの位置が歪むことで、ホイールを挟むブレーキの片方だけが効いてしまうこと。この状態で走行を続けるとホイールを痛めてしまう。
※2ブースター:本来の用途は強力なブレーキをかけた時にチェーンステーとシートステーのしなりを軽減させるための補強板。

まとめ

  • ブルックリンマシーンワークスギャングスタV4はブレーキが付けられるようになったことで、日本の公道を走りやすくなった。
  • 軽量化の実現とシートポストの改良で乗り手の体格や乗り方に合わせて調節の幅が広がった。
  • 過去のバージョンのブルックリンマシーンワークスらしさを踏襲しながらも、台湾製造による圧倒的なコストダウンでより手の届きやすいピストになった。

非常に残念ながら、ギャングスタV4の初回生産分は完成品・フレーム単体どもにどのカラーも完売。次回の生産予定は今のところないが、最新情報を入手次第更新予定です。(2019.09.28)

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